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  まったりセツナの偽島&その他ネトゲ日記。 本人脱力系なので、脱力して読んでください。
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偽島の週2更新に死ぬ思いではありますが、
皆さん如何お過ごしでしょうか。

私のブログが更新されていると、大体の方が、
オフレポか?
と思われるでしょうが、残念ながらまだ書けてません。
(行ったのか)

801オフとか名古屋民迎撃オフとかは全力でスルーしようと思う。

今回はぶっちゃげ日記の格納です。
日記とか行ってますけど、前期のナコEDです。

EDじゃねーだろ!?と思われるかもですが、EDです。
ここからOPにつながっていく事になります。
碧の方が長いのは仕様です。

では長いので注意。


〜Anfang vom Ende 序〜



――そこは、昏く深い場所。何処とも知れない混沌の海。

その闇の片隅に、二人の少女が寄り添っていた。

『……この島の悲鳴が……聞こえる……。』

蒼髪を靡かせた少女が、ぽつりと呟いた。

『やはり姉様にも聞こえましたか、この地の唸りが。』

珊瑚色の髪の少女の言葉に、蒼髪の少女は浅く頷く。

『何が起こったのでしょうか、私達の予測では此処の終焉はまだ先の筈なのに……。』

そう言って、少女は考えを廻らせる。
今まで自分達が支えてきた『彼女』は、まだ完全じゃない。
これでは、奴等と戦う事すら敵わない――。

ここで少女の思考が、止まった。

『姉様……『奴等』は、どう動くでしょうか?』

ようやく声を絞り出す。
自分達の知りうるものを、彼等もまた知るだろう。
ならば動き出すかもしれない。今行動に出られては――。

『……信じましょう……『彼女』を……。
 だから……心配で胸を潰さないで……エルーニャ……。』

蒼髪の少女はそう言って、漆黒の天を仰いだ。


★★★


――酷く鬱な夢を見た。

どこまでも落ちていく自分。何かを捕まえようとしても、手の内をすり抜けていく。
そのままどこまでも落ちて――底が見えないまま目が覚めた。

「遺跡の探索が続いて、疲れているのかもね。」

そうぼやいて私は、大きく伸びをした。
そうだ、疲れているんだ。最近ずっと戦いっぱなしだったもの。
大体どいつもこいつも私を頼り過ぎである。もっと前線で戦えと言いたい。

愚痴っていても仕方ないので、私は気晴らしに外へ出ていくことにした。
ここは地下二階だが、地下とは思えない平原が一面に広がっている。
テントの外に一歩踏み出すと、風が優しく私の頬を撫でた。

ふと私は、陰鬱だった昨夜の夢を思い出す。
どこまでも、落ちてゆく夢。
何故だか知らないが、そのイメージだけが頭にこびりついて離れない。

「ナコさん、おはよう。」

ふいに聞きなれた声が耳に入ってきた。

「オッサン、アンタまともに枕も作れないの?
 アンタから借りた枕で変な夢見ちゃったじゃないの。」

今の自分の顔は、恐らくとても渋い顔になっているだろう。
全く、このオッサンに関わるとイライラする。

嫌味の一つでも言ってやろうと私は口を開いた。だが――。

「いろいろあったけど、今までありがとう。」

どうしてこんな言葉が自分から出てきたのか分からない。
本人すら意味不明な言葉に、オッサンは洗濯干しの手を止めたまま目を丸くしている。

「……っ。散歩してくるっ!」

私はそう吐き捨てた後、オッサンを残したままその場を立ち去った。

★★

何故こんな事を言ったのか、自問しながら適当に平原をかき分けていく。
分かるわけがない、気づいたら自分の口をついて出てきたのだから。
ただ、これを言わなければいけない、あの時そんな気がした。

これが虫の知らせっていう奴だろうか。

それにしても何を知らせる?どうしてオッサンに礼なんて言わないといけない?
さっきの言葉ってまるで――。

浮かんだ言葉を必死に振りはらう。
そんな事はない。これからもずっと、遺跡の奥まで一緒に戦う筈だった。
私は沸き起こる不安を払うように、駈け出していく。

そして、気づけば湖とも海ともとれる浜辺に着いていた。

「こんな場所があったのね……。」

私は七色に輝く幻覚の海をしばし眺めていた。
ここに在るのは全てが偽り、偽者であると確かどっかの石碑には書いてあったけれど。


「そう、お前の見ている全ては幻。嘘で作られたものはいつかは無くなる定め。」


ぞっとする程、低く透き通る声だった。私はこの背後の声に聞き覚えがある。
忘れる筈がない、その主は私を殺そうとしたのだから――。

「全てを、狩る者……。」
「ほう、あの時の事を憶えていたか。思ったよりも賢いじゃないか。」

背後から羽音がして、ふいに視界を人影で遮られた。
純白と漆黒の羽根を持つ、片目を塞いだ男――そいつは、まるで天使のように感じられた。

「自己紹介がまだだったな。俺の名はルクルーゼ。
 ――お前の存在を狩りに来た、一応神の従者だ。」

そう言ってルクルーゼは口の端を吊り上げる。
片目の眼光に射すくめられ、私は微動だに出来なかった。

「本当はお前の行く末を見守ってからと思っていたが、事情が変わった。
 もうすぐこの島は、崩壊する。」

何を言っているのコイツ。頭おかしいんじゃないの?

「信じられないのも分かるがな、もう島は綻び始めているんだよ。
 詳しい事を教えてやる義理はないし、とっとと仕事に入らせてもらう。」

私は念のために持ってきた武器を構えようとするが、指が震えて動かない。

「本能ってのは正直だな。どう足掻いても勝てない相手には抗う事さえしない。
 お前は無意識のうちに自分の『死』を察しているんだよ。」

そんな筈はない。私はこれまでずっと、戦い続けてきた。
強い力を誇示する相手でも怯むことなんてなかった。『彼女』が居たから――。

「諦めろ。お前の頼みの綱でも、俺から逃れることは出来ない。」

勝ち誇った笑みを浮かべて、ルクルーゼはその手に持つ大鎌を振り上げた。
絶対に信じない――私にはアナーニャが居るんだから、こんな奴――。

「終わらせてやろう――運命と向き合う、その定めを。」

その言葉とともに、片目の天使は私に向かって大鎌を振り下ろす。
そして世界が、大きな闇に閉ざされた――。


「静かに眠れ……翻弄されし魂よ。」


ルクルーゼの言葉が、落ちてゆく私の意識に響いていった。


To be continued......

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HN:
桜庭撫子(980/前期872)
性別:
女性
職業:
女子高生
趣味:
BL漁りと(猟奇的)料理
自己紹介:
通称:ナコ様。

京都の伊勢丹でオウミ氏PLと2時間弱で作った、最強ツンデレ女王。
設定が腐女子ですが、PLはBLをあまり知りません。
よって、サブキャラ西宮碧とのツンデレが主なネタ。
まだまだナコ様は成長しきっていませんが、
どうぞ暖かい目で見てやってくださいませ。<(_ _)>
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