20090110広島おふれぽっ！

ここ数日文字通り倒れていました。
取引云々でご迷惑をかけた皆様、本当に申し訳ありませんでした。（汗汗）
深くお詫び申し上げます。

さて、話は変わりますがそろそろ迎撃態勢も整ってきたので
オフレポに着手しようと思います。

今更な感じもしますが、1月10日の広島オフに参加してきました。
参加者一覧はこちら。

盤石な幹事体制、綿密なリサーチ、それに美味しいご飯が揃う、
『グルメオフ』『観光オフ』と称される広島オフ。
そんな完璧とも言えるオフが

一陣の風によって大波乱に見舞われました。

とりあえず先駆者の方々がオフレポ書いているので
そちらも参照で。∈(･ω･)∋

グルメな魔王様
今回比較的安全なポジションに居た白連さん
傍観というピラミッドの頂点カレンさん
黙れ底辺

それでは長いので畳みますね～。
 

【非接触フェイズ：集合まで】

地元という事もあって、広島までの道のりは慣れたものです。
打ち合わせ通り福山駅でオウミさんと合流し、そのまま新幹線へ。
新幹線の中では主に、
『今回のオフ参加者の格付けチェック』をやっていました。
初対面の方々もいらっしゃるので識別できない部分もありましたが、
黒風さんはピラミッドの底辺という事で意見が一致しました。

広島駅に到着して、集合場所付近を探すが誰もいない。
去年8月のオフの待ち合わせ場所にも誰もいない。
それもそのはず。

オウミさんが集合時間1時間サバ読んでいたのだから。

私もね、集合時間の割には随分早い便で行くとか思ったさ。
よもやマジボケでやらかしてくれたとは。
速攻で恭平さんにメールを打ち、魔王様にTEL。
お二人ともまだ向かう途中とのことでした。
恭平さんに至っては
「なんでこんな早い時間に来やがるんだ畜生」
と思ったに違いないですが、
突っ込みは返ってきませんでした。∈（･ω･）∋

しょうがないので暫く新幹線口の前で待っていたら、
何故かどこかで見た顔が目の前にあらわれる。
ハテ、この人今回参加してたっけ？
などと思っている間にオウミさんが挨拶。
ソフィさんであることが確認されました。

まぁ、第1声が
「なんで居るの？」はちょっと酷いと自分でも思う。

そうこうしている間に黒風さん、姉御さん、ソニアさんと続々集まってくる。
私が紛らわしい言い方した為途方に暮れていた魔王様を回収し、
軽く自己紹介をするという流れに。

「えー、左から姉御、ソニアさん、デストミー様、ナコ様……」

ちょっと待て。
デストミー様はともかく、私は愛称に様付けした覚えはないです。
という主旨を述べると、

「黒い文字で『様』って書いてあるんだよ。」
「ああ、文字反転したら出てくるわけか。」

納得するなよ。
その後、どんだけ釈明しても誰も認識を変えてはくれませんでした。

いわば、全方向ドS。

この時のことはしっかり覚えておきますからね、皆様。（笑顔）

【第1ターン：牡蠣の寺岩】

私は打ち合わせ時にも混ぜてもらえたので2度目なのですが、
ここの牡蠣はガチで美味しい。
焼き方にもコツがあるのだと思いますが、
今回の魔王様直々のお手前も大変結構でございました。

こちらの卓は初対面が居なかった為、和やかに食事が進みます。
時々私の突っ込みに対してソフィさんが何か言いたそうだったので、

「ソフィさん、何か？」（笑顔）
「いいえ、何も。」（笑顔）

という差しさわりのない会話が続きます。

隣が妙にうるさいのでちょっと関心を寄せてみると、

牡蠣で酔っている人が約1名。

あと1名の駄目ンズはビールで酔っていたそうです。
この時の一番の被害者と思われるのは、

駄目男2人に挟まれて
居心地悪そうにしていたカレンさんでした。

「私……この席を今すぐキツネ君に譲りたい！」
と言ってはったのを私は後々にまで覚えていようと思います。

関係ないですが、私ここでマフラー忘れてしまいました。（ノ∀｀）ｱﾁｬｰ

【第2ターン：長崎屋】

カラオケ1次会までに時間があるということで、
デストミー様お勧めの焼きもみじが食べられるお店へ。
お土産屋さんも兼ねていたようですが、
茶屋スペースにお客さんがいなくて良かった。
とりあえず抹茶や焼きもみじを頼むことに。

頼んでいる間に、少しお土産スペースを見物してました。

地酒の試飲があったので、迷わず呑んだ。

いやだってさ、実は地元のスーパーにも置いてあった酒なんだ。
「お客様からのリクエストで取り寄せました」
なんて書いてあったら気になるじゃないですか。
結果から言うと、じつに美味しゅうございました。今度買おう。

酒入った状態で誰かに何かを突っ込んだ記憶はあるのですが
全く覚えていませんので割愛。

戻ったころにはオーダーが来る頃合いでした。
そして目の前に広がる光景。


これ誰の主食か分かるよね？

これでダイエット希望だとは片腹痛い。
やはりこれらも人が焼きもみじ食べている間に消えていきました。
こうしている間に、トーキチローさんが作務衣で登場。
これ着てくる人はエニシダさんだけだと思ってましたが、
トーキチローさん曰く普段着だそうです。

自己紹介の前に恭平さんを語ってみたものの、
肝心な所で噛んでしまった為不発に終わる。

「最悪！！」って爆笑することはないと思うな、オウミさん……。
そして白連さんとも合流。

【第3ターン：ラウンドワン（カラオケ1次）】

部屋が狭かったために、だべり部屋と歌い部屋に分かれることに。
私は終始だべり部屋でした。歌は2次に取っておく！

快調なソニアさんの歌声が響く中、
「そんな事もあろうかと」魔王様が用意してくださった同人誌などを読む。
尾田ニア本のホンモノが読めるとは思えませんでした。
っていうかそんなにラヴラヴだったのねっ！！

途中お好み焼きを食べに行った人もいたようですが、
あの体躯でどうやって入るんだよ……。
この方の胃袋の方も知りたい。本当に知りたい。

懐ゲーのお話は一定以上はついていけませんでしたが、
何故黒風さんが話に付いていけるのか素でわかりませんでした。
あと、Fateはアニメ見たことあるけどキャラわかんないんだ。
ここでも黒風さんが、

「次の俺のブログではFateの嫁論争をやる。」

と豪語していた事を追記しておきますね。（゜∀゜）
ちなみに私はセイバーを頂いておきました。
ということで、セイバーは俺の嫁な。

【第4ターン：ちょこっと屋】

8月の広島オフでもお世話になった飲み屋です。
とってもお酒が美味しいの。しかも飲み放題っ。ヽ(´ー`)ノ
そして、何気なく座ったメンツが異常でした。

傍観という貫録を見せるカレンさん
最早説明の必要もない黒風さん
突っ込みの鋭さは異常なオウミさん
「黙れ底辺」の言葉を作った私
今回のダークホース、ソニアさん
今回の台風の目、ソフィさん

何この布陣。
偶然の一致って本当に恐ろしいねっ！！

本当に駄目な話しかしていないような気がしますが、
（そしてあまりの盛り上がりように
　隣の机から見物人が来るくらいでしたが）
ソニアさんの一言が個人的には痛かった。

「おっぱいの大きい女性キャラ全員に突撃メッセかけたから。」

おかしいだろ。
いくら百合好きとか「白濁の飲み物を頼む」とか
カレンさんの隣で何言っているんだよと思いましたが、
ここまで聞かなきゃよかったと思った話は初めてです。
ソニアさんを目標にしていた昔の私を返してください。

そしてこれを忘れてはいけない。
ソフィさんが汚物を見るような目で
駄目男2名を眺めながら言った台詞。

「いやぁ、本当にダメな人達だなぁと思って。」

今回の会心の一撃だと思います。
正直な話、

オフ会3度目にして初めて本性を見ました。

思った以上に食べるけどいつも静かに酒を飲んで、
いつの間にかオフ会参加してていつの間にか帰ってくソフィさん。
私はこの人を甘く見ていました。

正体を暴いた黒風さんとソニアさんの駄目っぷりには
ある種称賛を称えようと思います。（目線逸らしながら）

【第5ターン：ゲーセン】

徹カラまでまだ時間があるということ。
まずはお土産を買おうと言う話が出たので
私もフラフラとついていきました。
「そんな事もあろうかと」魔王様が
事前にリサーチしてくださった酒屋なのですが、

ディスプレイの前の文字が読めねぇ。

そういや私、かなりのペースで飲んでたっけな。
えーと、日本酒5杯だから、
計算すると大体900mlくらいかな。

「……すいません、文字が読めません。」
「（しばらく絶句した後）……天宝は、ここにありますよ。」

そのままフラフラと天宝を購入。勿論自分用。
次にみんなでゲーセンに行くことに。

ここで姉御さん、トーキチローさん、デストミー様がお帰り。お疲れ様でした！

カレンさんやオウミさんがDDRをやっていましたが、
流石に視界が歪む中では無理だった。
ポップンの音を外しながら叩いたりしていた所へ一旦集合の合図が。
これからビリヤードをするとの事でした。

「ナインボールなら知ってるぜ！」
と言ってみたものの、
基本的ルールの認識を間違えていた事に気付きました。
流れで恭平さんと組むことになったのですが、
あまりに球が飛ばないので

恭平さんに撃ち方教えてもらいながらやってる始末。

本当にビリヤードやった事あるんだけどな！温泉地で！！
1回戦では負けてしまい、2回戦では
魔王様と白連さんに思い切り手加減されつつ
何とか勝ちを収めました。（恭平さんが）

ちなみに、罰ゲームは面倒だったので

「魔王様が黒風さんの所に押し掛けたらいいんじゃね？」

と言ってみたところ、
「いやそれは、ちょっと。」
という双方の意見にもみ消されました。チィ！

【第6ターン：カラオケ2次】

ここからが歌の本番。皆さん歌を入れる……と思いきや寝ている人も。
私も序盤は歌っておりましたが、
皆さんの沈没に合わせて眠ってしまいました。

いや、オフ会の徹カラで寝れるというのは貴重ですよ。
幹事複数の広島オフだから寝れるのであって、
他の所だと額に肉と書かれても文句言えません。（実被害有）

そういえばこちらからだと
白連さんの膝枕で黒風さんが寝ているように見えた。
PCだと修羅場でしょうが、PLでも微妙でした。

午前7時頃に復活し、歌っているうちに無事終了致しました。
場所の関係上体を倒せなかったカレンさんとオウミさん、
本当にゴメンナサイ。（滝汗）←理由：コイツが横になっていたから

【第7ターン：個別行動】

「天一のラーメンが食べたい」

などという寝言をほざいた奴がいたので軽くシメましたが、
HPが限りなく0に近いカレンさんとオウミさんに休んでもらうために
（そして私も休むため）
朝観光組とは別れて行きつけのネカフェに行きました。
というか、徹カラの後で観光ですか。若いなぁ。

少し魔王様と打ち合わせした後、ネカフェのファミリールームで仮眠タイム。
やはりソファーが広々とある所はゆったりできていい！

……だがしかし。
黒風さんが一番温かい場所に陣取っていた為、
オウミさんの冷えが治らないという事態に。原因はコイツか！？
結局時間一杯休んだので連絡が午後以降となってしまい、
私が連絡を取ったがために魔王様を出張させてしまいました。
魔王様すいません、全て黒風さんが悪いんです。（逃げた）

食事はあっさりめに、和食のお店へ。
穴子の天ぷらが美味でありました。サラダうどんも地味に美味しかった。
オウミさんが割りこそばを食べれる位まで回復して良かったです。
あと、黒風さんに対する
私とオウミさん、カレンさんの弄り具合を見て、

魔王様が素で引いてた。

そうだね、多分一般人から見るとそうなんだろうね。
でも黒風さんは平気ぽいんだよね、なんというドＭ。

食事を済ませた後はいくつかお土産のチョイスをし、
私は帰る時間が近かったのでオウミさんと共にお先に失礼しました。
牡蠣しょうゆは本当に煮物に使えるよ！何にでも使えるよ！！

ふりかってみると、何という濃いオフ。
黒風さんが来る時点である程度想定していましたが、
ソニアさんとタッグ組んだ上に、
ソフィさんの面の皮を見事剥がしたある意味貴重なオフでした。
多分今後これ以上濃いオフは無いでしょう。

ソニアさんがラジオで何を仰っていたのかとても気になりますが、
そのあたりはおいおい聞いてみようと思います。

追伸：数日後、黒風さんのオフレポを読んでいる時に
　　　　急に脳を締め付ける激しい痛みにさいなまれ、
　　　　そのまま倒れてしまいました。
　　　　原因は貴様か！？
　　　　……何？そんなことできるはずがな「黙れ底辺」

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更新待ち中

お久しぶりでございます。広島オフから帰ってきました。
詳しくは魔王様のオフレポにて。
私もオフレポ書くべく準備中なのですが、某氏のレポ待ちなのです。
多分破綻していると思いますが、もう少々お待ちくださいませ。

そのオフ中、ビリヤードで賭けをしました。
詳細はオフレポで書きますが、
1位が黒風さんのチームで最下位が魔王様のチームでした。
罰ゲームの話になって、そこで酒入っていた私が

「花嫁姿の魔王様が黒風さんに押し掛ければいいんじゃね？」

などと言ったことは覚えています。


なので、更新待ち中に描いてみました。




異論は受け付けない。

まぁその後黒風さんの所では修羅場でしょうが、
私が知ったことではありません。

だって今も酒飲んでるもーん。(´ー｀)

ということで、ちびちびやりながら更新を待っております。

謹賀新年

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。

七草粥食べる日に何言ってるんでしょうね。

まぁ年末から絶賛体調不良が続いておりましたが、
医者と格闘するくらいまでには元気になりました。
これから溜まっている絵やら日記やらを仕上げないといけません。
栗鼠たん、十分に静養してくださいね。無理は禁物です。

それにしても、
年始だからか検索キーワードで来られる方も多かったのですが、

『悪代官』関係でここに来る方がいるとは思わなかった。

ご足労だったとは思いますが、ご愁傷様です。


では、個人的なお返事やプロフ絵などは畳みます。

＞イルさんの種族が判明
とは言っても私が知らなかっただけでした。
犬顔なのにコボルトじゃないの？！
っていうか二足歩行なのに？！　Σ(゜Д゜|||)
犬についてはとんと詳しくないのでボルゾイっていう犬種すら知りませんでした。
確かオウミさんが犬化したのもボルゾイだったはず。多分。
そうか、イルさんは実はへたｒ……ちょっ！？何するうわぁぁぁぁぁ！！

＞プロフ絵格納
実は「星降る夜に」の方が未だに差し替えできてない罠。
なんでかな、URLは同じはずなのに忍者……　_|￣|●

こちらは偽島転生ですね。
ペルソナもOKということなのでP3より会長コスを。
コメントくださった方々ありがとうございました。
召喚しているペルソナはオリジナルで、
ナコ固定ペルソナという事にしました。
ペルソナ→アナーニャ少女時代
ペルソナ使い→ナコ
こんな感じです。
「ansyeda」って誰だよと思うかもしれませんが、
アナーニャの昔使っていた偽名です。
アルカナは適当に決めました。やはり塔が一番ではないかなと。

こちらが差し替えできてない「星降る夜に」ヴァージョン。
実は描いたの昨日。腐ってるな自分！(゜∀゜)

アングルなどは、あえてある方とお揃いにしました。
今年はナコにとってどんな年になるでしょうか。

PLは着々と企んでいます。うまくいくといいけど。




これから「JAPANESE SMILE」のプロフ絵も描かなければ。
文化祭の挿絵も残ってるよ！どうする自分！？

でも土日は留守にするむー。∈(･ω･)∋

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あの一枚の葉っぱが落ちたら私は……とかやってたら更新始まった

はっきり言いましょう。
超絶に体調が悪いです。

だから今回日記なんて書いてないし、
メッセ達も最低限レベル。っていうかプロフ絵も準備できてねー＼(^o^)／

関係ありませんが今日ハミ先生PLが帰ってきましたので、
とりあえずツッコミは入れました。
今回の貢物お土産は牛タンセットでした。

それでは文化祭日記を格納しておきましょう。
後でイラストを追加するかもしれません。

～島のすみっこで文化祭～

この世の謎で満ち満ちているその島のほんの片隅が、今日は華やかだった。


急ごしらえで整地した後に建てられた屋台の数々、
切り取られた木材を組み合わせて作られた大舞台、
丸太を固定しただけの柱に取り付けられたスピーカーからは、陽気なDJの流す音楽が聞こえる。
島に集まったお祭り好きが代表者を担いで手作りした、『文化祭』の開催だ。

多くの屋台の中で特に異臭を放つその場所には、黒いエンビ服を着た少女が鉄板と格闘していた。
屋台の看板には、『本日限りの珍品グルメ！執事の作るイカスミ焼きそば！！』と書かれている。

「結局生物テロは防げなかった……しかしどうして皆買っていくのだろう……。」

ベニヤ板で作られた看板を傾けながら、紺色のメイド服に身をつつんだ少年が呟く。
実行委員を示す巡回腕章をつけた上に顔の殆どを包帯で覆っているため、
道行く人々から
記念撮影などをせがまれたりしていた。

「碧！このままだとイカスミ切れるかも！！砂地で蛸、狩ってきてくれない！？」
「砂蛸から搾取してたの！？っていうかそれ何日前の素材なの！？」
「クーラーボックスに入れていたから問題なしよっ。」

長い髪を一つに束ねた少女は、器用に焼きそばをひっくりかえす。

「ナコちゃん、出会った敵を料理の素材に使わないでって前にも言ったよね？！
　ちょっと僕、運営実行委員の責任にかけて様子を見てくる！！」

言うな否や、店主の返事を待つことなく碧はフリルを翻して駆けだした。
とりあえず黒い食べ物を食べている少女を見つけ、声をかける。

「すいません！！えーと、その焼きそば食べて……いますね……。」

碧の語尾がだんだん小さくなっていく。
少女の焼きそばは、すでに半分ほど無くなっていた。溢したとは考えにくい。

「あの、お味の方は……」
「うん、まずい！」

少女は屈託なく笑って、はっきりとそう答えた。
碧はがっくりと肩を落とすも、本来の目的は味ではないことを思い出した。

「いやまずいのは承知の上です。体の方に異変はありませんか？
　胃が痛むとか、嘔吐感があるとか……全身に痺れを感じるとか。」
「ううん、特に何も。ただ普通にマズイだけ。」

そう言ってまた一口。
少女は平然としているが、ナコの料理はボツリヌス菌よりも強力な生物兵器だと碧は身を持って知っている。
そんな筈はないと、少女に断って試食させてもらうことにした。

口の中に墨汁を嚥下するような煤臭さが広がるが、飲みこんでも特に何も起こらなかった。

「ああ成程、これは普通にマズイですね。」
「でしょ？不思議な風味だよね。これが珍味ってやつかなぁ？」

少女の問いには答えることなく、碧は無言のままだった。
ナコの料理を食べても人体に影響がない、
こんな事は20食に1食あるかないかである。
最近料理の腕を上げてきたとは思っていたが、
食べ物と呼べるものを量産できるのは、ナコにとって格段の進歩だ。

碧は少女に別れを告げ、屋台に戻っていった。
そこで待っていたのは、焼きそばの生麺を抱えて途方に暮れるナコの姿だった。

「碧、おっそい！墨の方は勿論調達してくれたんでしょうね？」
「いや僕人命救助に必死だったから……。
　それに僕にはナコちゃんみたいに戦えないもの、敵から略奪なんて無理だよ。」

この後、予想はしていたがナコの雷が落ちた。
だが何食か売れて売り物の在庫は捌けた様子だったので、ナコの機嫌は思ったよりも早く直った。

「ま、まぁ、まだまだ催し物は沢山あるし。
　なんか大舞台の方ではコンテストもあるらしいよ？お店は早めに畳んで、そっちに行ってみようよ。」
「そうね。そういえば、今、男装女装コンテストやってんでしょう？
　私、アレに出たかったんだ。勿論碧も出るわよね？」

メイドに扮した少年はしまったと思ったが、
ナコは自分で決めたことはどんな理不尽な事でも貫く性格だと重々承知していた為、敢えて異議は唱えなかった。


★★★


コンテスト会場は、すでに多くの人で賑わっていた。
大舞台の上では、司会と思われる女の子が顔を真赤にして俯いている。
蒼凪零という少女で、碧もナコも面識があった。この人数では緊張するのも無理はない。

「あーあー、テステス。うー、緊張する……。えーと、偽島制服コンテスト、只今より開催いたします！」

零の宣言により、会場が多いに湧き上がった。
ナコと碧は急いで出場エントリーを済ます。

コンテストの参加者は総勢10名。
別名『男装・女装コンテスト』と言われているだけあり、個性的な面々が集まっていた。
各々、強烈なデモストレーションをしつつ自己アピールをしてゆく。

ふいに碧の名前が呼ばれた。
碧は心底棄権したかったが、ナコにせっつかれ舞台の中央に押し出された。
観客の視線が、少年に集中する。

「あ、えーと……。アニメのキャラクターのものまねしまーす。」

会場が一気にどよめいた。野次がひっきりなしに飛ぶ。


「『――私は死んでも変わりはいるもの……だからあなたは死なないわ……私が守るもの。』」


その場が一瞬にして、水を打ったように静かになった。
碧は首を傾げた。確かこのアニメは、かなりメジャーで島の人でも知っている人は多いはずだ。
それに自分で言うのも何だが、かなり上手くできたという自負がある。

「なんかそれ……その格好で言われると笑えないよね。」

前列に座っていた女性が、ぽつりとそう呟いた。周りが無言の肯定をする。

「ええ、えーと……碧さんは、包帯マニアのハートに訴え切れなかったようです。……早く怪我治してくださいねっ。」

露骨に視線を逸らした零の一言が、この空気にトドメを刺した。
心の中で帰る算段をしながら、碧はすごすごとその場を去った。

「続いては桜庭撫子さんですね～。では、どうぞ！」

呼ばれるや否や、バサッと上着を羽織る音が聞こえた。
そのまま颯爽と舞台の中央まで進んでゆく。
何時の間にか手にはクロッシュで覆ったティーセットなどを持っていた。


「ファントムハイヴ家の執事たるもの、
　この程度のことができなくてどうします。」


そう言って、観客に向かって一礼。身のこなしの一つ一つに迷いがない。
会場は一瞬息を呑んだ後、女性の黄色い歓声に包まれた。司会の零も、思わず赤面してしまう。

「あの……アピールポイントを聞くまでもないですね、この反応は。麗しの執事、どうもありがとうございました！」
「Yes， My lord。」

ナコはにっこりと微笑んだ後、会場を後にした。

「キャラ作りっていうのは、こういう風にやるものよ。」

舞台袖で項垂れている碧に向かって、ナコはしたり顔をよこした。
その皮肉めいた笑みさえモデルの執事を彷彿とさせてしまうので、碧は苦虫を噛み潰す。

結局、圧倒的な女性票を獲得したナコは準グランプリに輝いた。
観客の失笑を一手に受けた碧は最下位だったが、
残念賞として、『生まれたままの君がいいで賞』を受け取った。


★★★


その後、日が傾みゆく中露店を回ろうとした二人だが、
ナコは占い小屋に一人で行きたいと言いだしたので別行動を取ることになった。
碧としては何か察するものが無いわけでもなかったが、
こればかりは自分のエゴを押し通すわけにはいかないので、曖昧な笑みのまま相槌を打つ。

「……ねぇ、碧。」

ふいにナコが振り向いた。碧の心臓が大きく波打つ。

「な、何……？」
「私ね、碧に出会って良かったと思ってる。本当よ？」

柔らかく笑いかけられ、碧は胸が締め付けられた。
彼女が微笑む理由は分かってる。分かっているからこそ、頷けない。
自分のさもしさを心中で詰るも、彼女に気付かれないように奥歯を噛みしめ笑顔を繕った。

「さぁ早いところ行っておいでよ。そろそろフォークダンスが始まるかもしれない。」
「そうね！間に合わないと大変だもの、急がないと！！」

足早に駈け出して行く可憐な執事を見送りながら、包帯のメイドは今でも鈍く痛む左腕を握りしめた。


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今回日記にて蒼凪零(439)様をお借りしました。ありがとうございます！

 

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更新待ち中の65回雑感

★お知らせ：広島オフの〆切りは明日だそーですっ！
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さて、絵日記の空URLを記載しようと思ったら、
その途端に更新が始まったのですが、
皆様いかがお過ごしでしょうか。

私は膝かけ毛布をたよりに絶賛交渉中です。（ぇ
では、雑感いってみましょう。

＞日記
『Heat of Battle 』企画に参加させて頂きました！
お相手を快諾してくださったレンジィ＝ア＝イーオ（178）様、本当にありがとうございます！！
私が半押しかけ的にお誘いしてしまったので、恐縮でございます。
しかし自分で書き、他の方と読み比べしてみると
私のバトル日記はちと戦闘が薄味だったかなと反省。
いやね、字数の関係もあったんだけど、
結末を先に考えていたのでどうしても心理戦になってしまいました。
もう少しナコに血反吐を吐かせればよかったかなとか思います。

＞闘技大会
時間なくてろくに分析せず設定した時に限って勝つのはなんでかな！？
まぁそれだけ私の読みは浅いという事でしょう。
オウミさんのハカで助けられた部分は大きいと思います。
……実は今回もろくに分析できてないのでかなり不安。（汗）
駄無ーしゃるで申し訳ありませぬ。（´・ω・｀）

＞立つ瀬ないヘカトンケイル
ちょっ……飛行雑草相手にヘカトンで、
1Tに与ダメージ867ってどういうことよ！？Σ（゜Д゜|||）
いやいや、その前にアトラセティ分のダメもあるから、

ヘ　カ　ト　ン　で　ダ　メ　ー　ジ　回　復　さ　れ　て　る　。

……駄目だ、本気で泣けてきた。
熟練度稼ぎだと分かっていても割りきれねぇ。
どなたかヘカトンに愛を与えてやってください。

＞合成（全て異種合成）
いつものごとく係数を出してみました。
★64更新回
・合成強度：346+430=776　結果合成強度：473
　473÷776＝0.609536
・合成強度：276+317=593　結果合成強度：377
　377÷593=0.6357504
・合成強度：454+228=682　結果合成強度：424
　424÷682=0.6217008
★65更新回
・合成強度：338+284=622　結果合成強度：392
　392÷622＝0.630225
・合成強度：186+18=204　結果合成強度：152
　152÷204=0.745098
・合成強度：186+48=234　結果合成強度：171
　171÷234=0.7307692

データを出していてふと思うのですが、
うさ☆ブログ(・x・)様のスクリプトがあればこの計算いらなくね？
とか思います。ええ。
それでも何かのデータの足しには……なるといいなぁ。

やはり強度が低いと係数跳ね上がりますね。
スプリクトともこのあたり合致しています。（細かい数値がさておき）
本当はね、強制50まで上げたいんだ、心の中は。
しかしこれからバンバン上位技能取る予定なので
CPが足りない罠。　_|￣|●

では、畳んだ先はいつものお礼とかお礼とか。

＞犬種間違い自重
広島プライベレポを書いたら早速旅行先でお会いした（違う）、
イルさんからコメント頂きました！（゜∀゜）
そうか、あんなに大きくてもプードルなんですか。
っていうかイルさんは何種なんだろう？コボルトですかね？
まぁ大きさ似たようなものですからいいじゃないですかこの際。（駄目）

「プードルじゃねーよｗｗｗｗｗｗｗｗｗ」に噴いたのは内緒。

＞ごめんなさいイケメンをネタに巻き込んで
今回私のネタ外伝の犠牲者、レンジィさんからコメント頂きました。
ごめんねヨゴレやらかしてごめんね（ノー｀）
私は今もファンの殺気に狙われている気がします。
なんでかな、レド紳士はVIPだからいいとして（何）、
恭平さんでヨゴレやらかしても何も思わないのに
レンジィさんを巻き込むのに良心の呵責を感じるのは。

やはりこれは……愛？（アークティクブロッサム

＞特定しました
ウェブ拍手にて、
私をDOS＝ドス（刃物的意味）と仰った方のキャラを特定しました。
馬鹿な子だよ……雉も鳴かずは撃たれまいて。（ノー｀）
それにしても未成年でウィスキーとかテキーラですか。若いな。
肝臓の疾患だけは注意しましょう。適度に休めないと体壊しますぞ。
（そう言いながら今私の隣にはホットワインがある）
皆さん体張ってるとか仰いますが、そんなにキワモノなのだろうか。
まぁとりあえず20歳になったら飲みオゴリだけどな！（゜∀゜）

＞意外にも黒執事で準グランプリ
次回は偽島転生に変わるので、そろそろプロフ絵も格納しておきましょう。

うまくサムネが機能していないかもですが、
クリックしたらちゃんと原寸大が出ますのでご安心を。






胸にサラシ巻いてないのは私の趣味です。（断言）
ナコのポニーテールははじめてだったので
ちょっと斬新でした。
一応男装なので頭にリボンつけるわけにもいかず、
結局腕に巻く形にしました。

碧のメイド服はこの更新中に絵日記のはずだったものを
描こうかと思っています。
もう少しお待ちくださいませ。（汗）


さて、最近栗鼠たんは更新早いけど終わるのはいつ頃だろう？（’’

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